用語辞典

ア

大きさ
鳥類の大きさは全長と翼開長(よくかいちょう)であらわす。
全長とは、くちばしから尾の先までをまっすぐにした時の長さ。生きているときの見かけの大きさとは異なる。また、からだは小さくても尾の長い種は大きな数値になる。
翼開長とは、左右の翼をまっすぐに広げた時の翼の先端から先端までの長さ。

カ

風切羽(かざきりばね)
翼に生えている長くて大きな羽毛で、飛行に欠かせない翼のなかでも最も重要な羽毛。翼の外側にあるのが初列風切で、初列風切の内側に並んでいるのを次列風切という。
冠羽(かんう)
頭に生えている冠状の羽毛。

サ

さえずり
主に繁殖期に鳴く特別な節回しの鳴き声。一般的には雄だけが鳴くが、雌雄ともに鳴くもの、雌が鳴くものもある。
種小名
世界共通に使用される種の名称(学名)で、属名と組み合わせて用いられる名。スウェーデンの学者リンネが提唱した命名法。ラテン語で表記される。たとえば、シジュウカラの学名はParus majorで、Parusが属名、majorが種小名。

タ

托卵(たくらん)
自分では巣をつくらずに、他の種類の鳥の巣に卵を生みその巣の親鳥(仮親)にヒナを育てさせること。日本ではホトトギス科の鳥がおこなう。
旅鳥
渡りの時期に日本を通過する途中に立ち寄る鳥。主に春と秋に通過するのが普通。一般的に日本の南方で越冬して、日本の北方で繁殖する。
地鳴き
個体同士の合図に使われる鳴き声。一般に「チッ」とか「ジャッ」など地味な声で、季節、雌・雄、成鳥・幼鳥の区別なく鳴く。
ディスプレイ
求愛やなわばりを主張する際に見られる様式化された特別な行動。種によってパターンが決まっている。誇示行動。

ナ

夏鳥
繁殖するために日本に渡来する渡り鳥。春に渡来し夏を過し、秋に南方に渡って越冬する。
夏羽
繁殖期やつがいをつくる時期の羽色。生殖羽・繁殖羽ともいう。一般に春の換羽によって夏羽になる。カモ類は冬のはじめに生殖羽になる。

ハ

ヒナ
一般にふ化後羽毛が生えそろって巣立ちするまでの期間の鳥。また小鳥では巣立ち後、親の世話を受けている時期も含む。
漂鳥(ひょうちょう)
一年を通して国内に生息するが、季節により地域を移動する鳥。ただし、留鳥とされている種類でも一部が季節移動することが多いので、厳密な区分ではなく、留鳥に含めることも多い。
冬羽
非繁殖期の羽色で、非生殖羽・非繁殖羽ともいう。一般に夏の終わり頃の換羽によって冬羽になり、地味な色をしていることが多い。

ヤ

幼鳥
巣立ち後、第1回換羽(その年の秋)までの時期の鳥。

ワ

若鳥
第1回の換羽後、成鳥羽に換羽するまでの時期の鳥。